noblesse oblige
2007年 02月 27日
この言葉の意味する概念自体は聖書に由来している。「すべて多く与えられた者は、多く求められ、多く任された者は、更に多く要求される」(「ルカによる福音書」12章48節)(新共同訳)。出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
仕事でも、そんなもんですよね。できる人のところにどんどん集まっていってしまう。
「高貴な義務」。
初めてフランスに来た時には、驚きました。仏人の寛容さに。私なんかから見ると、「掃除でもなんでもいいからまず働きなさい」と思ってしまう健康そうな若者をはじめ、物乞いの方々へのコインの寄付に(最近は、世の中が厳しくなってきたのか、メトロで音楽を演奏するとか劇をするとか、何か努力をしている人でないと、仏人の寛容もなかなか目にしなくなりました)。
イスラム教も、キリスト教も、考えれば当然だけど、実際行動に移すのはなかなか難しい、持てるものよりの持たざるものへの譲与を説いています。
先週のお昼休みのお散歩途中、「noblesse oblige」という名のお店を見つけました。むむ、何屋さんかと思って近寄ってみると、家具店でした。
「高貴な義務」。
なんと上手く名づけたものでしょう!!高貴な人には、贅沢な調度品で家を飾り、人をお迎えする義務がある、ということではないかと理解しました。
それを更に拡大解釈し、フランスだけでなくヨーロッパの高貴な身分の人々は、これまで、街の景観が美しいこと、も自分たちに課せられた義務だと理解し、自分のお城だけではなく、公園も含む街全体を造ってきたのではなかろうか、と。
例えば、サンジェルマン・デ・プレの道の標識だって、こんなに美しく飾り立てるのですから・・・
我が国の高貴な方?!にも、是非是非こんな思いを持って頂きたい、と思ってしまいました。
by gazelle-aw
| 2007-02-27 02:27
| パリ